<ぷち旅>
小田原 青色申告会 発行 青色NEWS WEB
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足柄エリア<山北>
山北歴史散歩2(河村城址)
  鉄道公園の機関車の横の階段から道路に出ると、ハイキングコースの案内板が立っていました。目指すは河村城址。矢印の指し示す先に進んでいきます。意外と車通りがあるので注意しつつ進み、国道下のトンネルを抜けると…美しい紅葉の景色が。緩やかな坂道を、鮮やかに色づいた木々に目を奪われながら登っていきます。しばらく進むと案内板とトイレ、そしてその向こうには急勾配の山道が現れます。どうやらここからが本番。よし、と気合を入れて足を踏み入れました。自然の中を行く道は思ったよりしっかりと「山登り」で、普段使いのスニーカーで来てしまったことを少し後悔。ちゃんと足首の締まる登山用の靴だったら小石が中に入ることもなかったのですが。
  道なりに城の名残を見て歩き、説明書きの石碑を眺めたり。この山道から察しても、河村城への道が厳しく、攻め難かったことが窺えます。酒匂川、皆瀬川に守られた天然の要塞であるこの丘に築城された河村城は、南北朝争乱期には2年にもわたる籠城に堪え、その堅城ぶりは世にとどろいたとか。その後も相模の国の歴史の随所で堅固な砦として利用されたそうです。小田原城の北条氏の傘下に置かれた後は記録が少なく定かではありませんが、戦国の世の終わりと共に河村城も廃されたということです。山の形に合わせて造られた美しい堀切や複雑に入り組んでさぞ行軍の妨げになったであろう畝掘(うねぼり)などに、戦国の武士たちの力強い戦姿が思い浮かぶようでした。
  本城郭に到着です。広々とした公園で、周囲は山々に囲まれた絶景。ここでお弁当を食べるのが今回のぷち旅の最終目標でした。ベンチに座ってお弁当を開き、青空の下でいただきます。山北町を見下ろして、この地がかくも様々な歴史の荒波にもまれて来たのだな、と感慨深く思います。足はちょっと痛いけれど、何かを見つけることができたお散歩だった気がします。










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